発泡ウレタン断熱で快適な家を実現!メリット・デメリットを徹底解説

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「冬は暖かく、夏は涼しい」そんな快適な住まいを実現するために、断熱材選びは非常に重要です。近年注目を集めている「発泡ウレタン断熱」は、高い断熱性能と気密性で、住まいの快適性を大幅にアップさせます。
この記事では、発泡ウレタン断熱の特徴、メリット・デメリット、施工方法、費用など、気になる情報を詳しく解説します。これから注文住宅を建てる方や、断熱リフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

吹き付け断熱の基礎知識

まずは、「吹き付け断熱」の基礎知識とともに、住宅で使用される断熱材の種類についてもご紹介します。

吹き付け断熱とは?

吹付断熱とは、その名称の通り断熱素材を屋根や天井、壁、床へ直接「吹き付ける」断熱方法です。
液状の素材をスプレーのように吹き付けることができるため、家の隅々までしっかりと断熱材を行き渡らせることができます。

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この断熱工法で使用される断熱材は「発泡ウレタン」というもので、液状の素材を吹き付けるとすぐに泡立って硬化して、スポンジ状に変化します。
隙間なく吹き付けられた発泡性ウレタンには細かい気泡ができ、その細かい気泡が空気を蓄えることで高い断熱性能を発揮し、冬は暖かく、夏は涼しい室内環境を保つことができます。
これにより、暖房や冷房の効率が良くなり、光熱費の節約にもつながります。
また、施工が早く、複雑な形状の場所にも簡単に対応できることも大きな特徴です。

住宅で使われる断熱材の種類

一般的な住宅用の断熱材には、次のような種類があります。

グラスウール
ガラスを主原料とした繊維の断熱材で、軽量で柔軟性があります。
メリット: 価格が比較的安く、防音効果が高い
デメリット: 吸湿性があり、湿気に弱い。また、施工時に細かい繊維が飛び散ることがある

発泡ポリスチレン(EPS)
スチロール樹脂を発泡させたもので、白い板状の断熱材です。
メリット: 軽量で加工しやすく、断熱性が高い
デメリット: 火に弱く、施工時の隙間から水分が浸入する可能性がある

ポリウレタンフォーム(スプレーフォーム)
吹き付け式の発泡断熱材で、ポリウレタン素材です。
メリット: 隙間なく密閉でき、高い断熱性と気密性を持つ
デメリット: 価格が高めで、一度施工すると変更が難しい

セルロースファイバー
再生紙を主原料とした繊維状の断熱材です。
メリット: 環境に優しく、防音性が高い
デメリット: 湿気に弱く、防湿対策が必要

ロックウール
岩石を原料とした繊維で、火に強く、防火性が高い断熱材です。
メリット: 高温でも形状を保ち、防音性も良好
デメリット: 重量があり、施工がやや難しいことがある

断熱材を使用するメリットとは?デメリットはある?

住宅に断熱材を使用すると、家の快適さやエネルギー効率が大きく向上します。
具体的には、次のようなメリットがあります。

1. 快適な室内環境
断熱材は、外の寒さや暑さをシャットアウトします。
冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるため、快適な室内環境が保てます。
2. エネルギー効率の向上
冬に暖房、夏に冷房を使うとき、断熱材があると室温が保たれやすくなります。
その結果、エアコンなどの使用が減り、電気代の節約につながります。
3. 防音効果
一部の断熱材は音を吸収する性質があり、外部からの騒音を軽減する効果も期待できます。これにより、静かな室内環境が保たれます。

住宅の快適性を考えると「断熱施工」が必要ですが、デメリットとして考えられるのは次のような点です。

1. 初期費用がかかる
断熱材の設置には初期費用が必要です。特に高品質な断熱材を使用する場合は、コストが高くなることがあります。
2. 施工の難しさ
断熱材の種類によっては、専門的な技術や知識が必要なことがあります。
施工ミスがあると、効果が十分に発揮されない可能性があります。
3. 素材による健康リスク
一部の断熱材は施工時に粉塵が出たり、化学物質が含まれていたりする場合があります。そのため、施工時には適切な防護が必要です。

断熱材を上手に選び、適切に施工することで、家の快適さとエネルギー効率を大幅に改善できます。
ただし、コストや施工の難しさなども考慮して選ぶことが大切です。

発泡ウレタン断熱の特徴とメリット・デメリット

発泡ウレタンは、優れた断熱効果を提供することで知られる断熱材です。
ここでは、吹き付け断熱工法に使用される「発泡ウレタン」の特徴について、詳しく説明します。

発泡ウレタンの断熱効果

国立環境研究所のデータによると、日本の住宅での発泡ウレタンの使用は省エネルギー効果があり、特に冷暖房効率を向上させるための優れた手段とされています。
発泡ウレタンの断熱性能は、他の断熱材に比べて約20〜30%高いとされ、これにより家庭のエネルギー消費が抑えられ、CO2排出の削減にも寄与します。

具体的に数値で見ていきましょう。
断熱性能をあらわす時に用いる数値として熱伝導率[W/(m・K)]があります。
この熱伝導率は熱の伝わりやすさを表わす単位で、値が小さいほど断熱性能が高いことを示しています。
発泡ウレタンの熱伝導率は非常に低く、すなわち高い断熱性能を発揮するといえます。
般的な発泡ウレタンの熱伝導率を他の素材と比較してみると、次のようになります。

発泡ウレタン グラスウール ロックウール
約0.024 W/mK 約0.035 W/mK 約0.04 W/mK

このような低い熱伝導率により、発泡ウレタンはより薄い層でも高い断熱効果を提供できるため、建物のスペース効率の向上にも役立ちます。

発泡ウレタンの気密性

発泡ウレタンは、自己接着性が高く、隙間なく壁や天井に付着する特性があります。
このため、建物の気密性が高まり、空気の漏れを防ぐことができます。
またこれに加えて、発泡ウレタンには耐水性も優れた性質があり、湿気の侵入を防ぎ結露を抑える効果があります。

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発泡ウレタンの施工方法

発泡ウレタン断熱は、吹き付け断熱と呼ばれるように、現場での吹付で施工します。
一般的な施工の流れは、次のようになります。

準備
施工する場所の状態を確認し、適切な準備を行います。

調合
発泡ウレタンを選定して調合します。
※ 使用する発泡ウレタンの種類(1液タイプか2液タイプか)を選びます。
2液タイプの場合、2つの液体成分を専用の機械で混ぜ合わせます。

吹き付け作業
該当箇所へスプレーガンで吹き付けます。
通常、数時間以内で硬化が完了しますが、環境条件によって異なる場合があります。

硬化
吹き付けた発泡ウレタンが硬化するのを待ちます。

仕上げ
硬化後、余分な部分をカットして表面を整えます。

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発泡ウレタン断熱のメリットとデメリット

発泡ウレタン断熱のメリット

● 優れた断熱性能: 発泡ウレタンは高い断熱効果を持ち、建物の温度変化を緩和します。これにより、冬は暖かく、夏は涼しい室内環境が保たれます。
● 気密性の向上: 発泡ウレタンは隙間なく充填されるため、気密性が高まり、風通しを防ぐことでエネルギー効率が向上します。
● 防音効果: 音を吸収する性質があり、外部からの騒音を軽減します。
● 施工の柔軟性: スプレーや注入で簡単に施工でき、複雑な形状の隙間にも対応可能です。

発泡ウレタン断熱のデメリット

● コスト: 初期費用が高く、他の断熱材に比べて高価です。
● 環境負荷: 発泡ウレタンの製造には化学物質が使用されるため、環境への影響が懸念されます。
● 耐火性の問題: 燃えにくい添加物が使われているものの、燃焼時には有害なガスが発生することがあります。
● 劣化と修繕: 長期間の使用で劣化が進む可能性があり、修繕が難しい場合があります。

「断熱仕様の注文住宅」施工会社選びのポイント

断熱仕様の注文住宅を建てる際に、最適な施工会社を選ぶことは非常に重要です。
家の快適さやエネルギー効率は、断熱施工の質に大きく左右されるため、以下の点を踏まえて慎重に選びましょう。

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断熱施工の経験と実績を確認する

施工会社の経験と実績は、施工品質のバロメーターです。
特に、断熱材の施工には専門的な技術が必要であり、経験豊富な会社ほど安定した品質が期待できます。ウェブサイトやお客様の声などをチェックし、過去のプロジェクトや評価を確認しましょう。

使用する断熱材の種類と性能を知る

各施工会社が提供する断熱材の種類や性能についても確認が必要です。例えば、発泡ウレタン断熱材を扱っているかどうか、その熱伝導率や耐久性についてのデータが提供されているかを確認しましょう。
最新の技術や材料を使用している会社は、エネルギー効率の高い住宅を提供できる可能性が高いです。

施工の品質保証とアフターサービスを確認する

施工後の品質保証やアフターサービスも重要な要素です。
断熱材は長期にわたりその効果を発揮する必要があるため、施工会社が提供する保証期間や、万が一問題が発生した場合の対応について確認しましょう。
信頼できる会社は、施工後のサポートにも力を入れているものです。

施工技術者の経験や資格

施工技術者が必要な資格を持っているか、定期的に訓練を受けているかどうかもチェックポイントです。断熱材の施工は専門的な技術を要するため、資格の有無や訓練プログラムは施工の質に直結します。
会社に技術者の資格や訓練の状況を尋ねることも大切です。

透明性と信頼性

見積もりの詳細や施工プロセスの透明性も重要です。
施工前に見積もりをしっかり確認し、不明点があれば質問することを恐れないでください。
透明性のある会社は、信頼性も高く、誠実な対応を期待できます。

断熱工事の費用とメリットの関係

断熱工事は住宅の省エネルギー性や居住快適性を向上させる重要な要素であり、費用対効果を考えると、適切な断熱材と施工方法を選ぶことが重要です。
地域や住宅の構造、予算に応じて、最適な断熱材を選択するためには、専門業者からのアドバイスを受けることが望ましいでしょう。

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断熱工事費用の相場

断熱工事に関して、全国平均の相場を見てみましょう。

全国的に見て、断熱工事の費用は以下のような範囲となっています:
• グラスウール: 1,500円〜3,000円/平方メートル
• 発泡ウレタン: 3,000円〜5,000円/平方メートル
• セルロースファイバー: 3,500円〜6,000円/平方メートル

この価格は、断熱材の種類や性能、施工の難易度によって変動します。
また、施工会社によっても価格設定が異なるため、複数の見積もりを取ることが推奨されます。

次に、地域ごとの相場です。
日本国内では、地域によって断熱工事の費用が異なることがあります。
特に寒冷地や暑い地域では、断熱材の性能が重要視されるため、若干高めの価格設定となることが一般的です。(寒冷地では高性能な断熱材が求められるため、コストが若干上昇する傾向があります。)

以下は地域ごとの大まかな相場です:
• 北海道・東北: 発泡ウレタン 4,000円〜5,500円/平方メートル
• 関東・中部: 発泡ウレタン 3,500円〜5,000円/平方メートル
• 関西・四国・九州: 発泡ウレタン 3,000円〜4,500円/平方メートル

具体的な費用例

一戸建て住宅(100平方メートル)の場合の断熱工事日の目安は、下記の通りです。
• グラスウール: 150,000円〜300,000円
• 発泡ウレタン: 300,000円〜500,000円
• セルロースファイバー: 350,000円〜600,000円

コストがかかっても断熱工事が必要な理由

断熱工事は初期費用がかかるため、導入を迷う方も少なくありません。しかし、その投資には多くのメリットがあり、長期的な視点で見れば非常に価値があります。
以下に、断熱工事を行うメリットを挙げておきます。

1. エネルギーコストの削減
断熱工事を行うことで、建物の外部からの熱の侵入や内部からの熱の逃げを防ぐことができます。これにより、夏は冷房、冬は暖房の効率が向上し、エネルギー使用量が減少します。結果として、光熱費の節約が可能となり、長期的には初期投資を上回るコスト削減効果が得られます 。

2. 快適な室内環境の維持
断熱が適切に行われている住宅では、室内の温度が安定しやすく、季節による温度差を感じにくくなります。
これにより、冬でも暖かく、夏でも涼しい快適な居住環境を維持することができます。また、断熱性能の高い住宅では、内部の湿度も適切にコントロールできるため、結露やカビの発生を抑制し、健康的な住環境を提供します。

3. 建物の価値向上
高品質な断熱材を使用している住宅は、エネルギー効率が高いため、市場価値が向上します。
特に、エネルギー効率や環境性能を重視する購入者が増えている昨今では、断熱性能の高い住宅は将来的な売却時にも有利に働きます。
また、耐久性が高まることで建物自体の寿命も延び、メンテナンスコストの削減にも寄与します 。

4. 防音効果の向上
断熱材は防音効果も期待できます。特に発泡ウレタンなどの断熱材は、外部の騒音を軽減する効果があり、静かな室内環境を実現します。これにより、住宅内での生活がより快適になります。

5. 環境への貢献
断熱性能の高い住宅は、エネルギー消費を抑えることで二酸化炭素排出量を削減します。
これは、環境保護への貢献となり、地球温暖化の抑制にもつながります。
エコロジーな住宅を実現することで、次世代への責任を果たすことができます 。

友和ホームの断熱工事「発泡ウレタン吹き付け断熱」について

暮らし心地にこだわる「自然素材のいい家」がコンセプトの友和ホームでは、すべての注文住宅および建売住宅で、「発泡ウレタン吹き付け断熱」を標準仕様として採用しています。

熟練の職人が高い施工技術で施工

現場発泡ウレタン吹き付け断熱は、高い断熱性能を持つ優れた工法です一度固まると簡単には取り外せないため、施工には専門の技術が必要です。
友和ホームでは、発泡ウレタン吹き付け断熱の経験豊富な専門の職人が施工にあたっています。
施工前の十尾でも、施工箇所が乾燥していることを確認し、表面のほこりや汚れを丹念に取り除くなど、細心の注意を払って施工を行います。

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自然素材「珪藻土」との相乗効果

現場発泡ウレタンは、前の項で説明したように他の断熱材と比べて非常に低い熱伝導率で、圧倒的な断熱性能を発揮します。
また、吹き付けるとすぐに膨張して隙間を埋める特性により、建物全体の気密性が大幅に向上し、外気の侵入を防ぐことができます。
冷暖房効率UPと結露のリスク低減のある発泡ウレタン吹き付け断熱に加えて、当社の住宅は室内の全ての壁に「珪藻土」を使用しています。
断熱材と珪藻土の高い調湿効果との相乗効果によって、省エネはもちろん、常に室内を快適な状態に保つことが可能になります。

発泡ウレタン吹き付け断熱の価格

発泡ウレタン吹き付け断熱が標準仕様の当社の注文住宅では、断熱に係る料金が加算されることはありません。
坪単価65万円に、発泡ウレタン吹き付け断熱、アルゴンガス入りLow-E樹脂サッシ複層ガラス、全室珪藻土と無垢フローリング仕上げをはじめ、快適に暮らすための仕様が全て含まれていますので、安心して家づくりをお任せいただけます。

価格と仕様

まとめ
● 吹付断熱とは、断熱素材を屋根や天井、壁、床へ直接「吹き付ける」断熱方法です
● 吹付断熱で使用される断熱材は「発泡ウレタン」といい、液状の素材を吹き付けるとすぐに泡立って硬化して、スポンジ状に変化する。
● 発泡性ウレタンには細かい気泡ができ、その細かい気泡が空気を蓄えることで高い断熱性能を発揮する。
● 一般的な住宅用の断熱材には、グラスウール、発泡ポリスチレン、ポリウレタンフォーム、セルロースファイバー、ロックウールなどがある。
● 断熱材を上手に選び、適切に施工することで、家の快適さとエネルギー効率を大幅に改善できる。
● 発泡ウレタンの断熱性能は、他の断熱材に比べて約20〜30%高い。
● 断熱仕様の注文住宅を建てる際には、最適な施工会社を選ぶことが非常に重要である。
● 断熱施工会社選びのポイントは、施工実績・断熱材の種類・品質保証・施工技術者の資格・会社の信頼性などである。
● 断熱施工の費用は、素材や施工地域によって異なるが、一戸建て住宅(100平方メートル)で発泡ウレタン施工の場合の目安は、300,000円〜500,000円である。
● 断熱工事は初期費用がかかるものの、その後の光熱費の削減、快適な居住環境の提供、建物の価値向上など多くのメリットがあり、長期的に見れば初期投資は十分に回収できる。
● 友和ホームの断熱工事は「発泡ウレタン吹き付け断熱」が標準仕様である。

ここまで、発泡ウレタン吹き付け断熱の知識を中心に、「断熱工事」の重要性をお話ししてきました。
発泡ウレタン断熱は、その卓越した断熱性能と気密性、そして防音効果や耐水性といった特長により、他の断熱材と比較して、優れた断熱工法です。
エネルギー効率の向上と快適な住環境の提供により、発泡ウレタン断熱は現代の住宅建築において非常に価値ある選択肢です。
新築注文住宅を検討する際には、この優れた断熱材の利点を十分に理解し、最適な選択をしてください。

発泡ウレタン吹き付け断熱が標準仕様の「友和ホーム」では、お客様のご希望に合わせた住宅プランをご提案しております。
施工例も多数ご紹介しておりますので、お気軽にご相談ください。